インタビューJAEC海外派遣農業研修生

私たちの生活を支える最も重要な産業の一つ。この農業に携わる若き人々のための国際交流プログラムがあります。(社)国際農業者交流協会(略称JAEC、www.jaec.org)主催の海外派遣農業研修では、毎年200人近い情熱溢れる日本の若き農業者を欧米各国に送り出し、彼らに農業技術の習得と共に、異文化体験を通じての人間的成長の機会を提供しています。

さて、アメリカには毎年100人にも登る研修生が派遣されていきます。彼らは、アメリカの農園で1年から2年の研修生活を送ります。2年前にアメリカに旅立った研修生たちが、研修を無事終え、6月下旬日本に帰ってきました。言葉や文化、生活習慣の壁を乗り越え一回りも二回りも大きくなって帰ってきた彼らに、アメリカでの体験や農業についての熱い思いを語ってもらいました。

今回インタビューに応じてくださったのは、鹿児島県の有村司さん、熊本県の倉田政幸さん、そして新潟県の高橋勝俊さんです。

まずは、有村さんから。派遣されたのは、アメリカのどういうところでしたか?

有村 僕が派遣されたのは、カリフォルニア州のサーマルという町で、ロサンジェルスから車で東へ三時間ほど行ったところ、メキシコ国境の近くでした。砂漠地帯で、日本で味わうことのない暑さを体験してきました。
倉田 僕は、ワシントン州のスノホーミッシュというところでした。シアトルやエベレットという大きな町からさほど遠くはありませんでしたが、スノホーミッシュ自体は、農業主体の小さな田舎町でした。
高橋 僕は、オレゴン州です。ポートランドから車で30分ほど南に下ったオレゴン・シティというところで、都市部から近いにも関わらず、自然が多く残っており、農業用地も十分に確保されていました。また、冬によく雨が降り、緑が美しいところでした。
アーロン 研修先ではどんなことをされていたのですか?何か得たことはありましたか?
有村 僕の研修先は、露地栽培で様々の種類の野菜を栽培している農場でした。常時20名ほどのワーカー(働き手)がいて、それが収穫期には150名ほどになります。そこで品質管理に携わり、ワーカーの使い方や、周囲の状況把握の力をつけることができました。
倉田 僕は、ダーリントン・ファームスという10名規模の酪農場で働きました。主な仕事は、搾乳、受精、妊娠鑑定、牛舎清掃、病気の牛の治療、トラックの運転、トラクターでの草の収穫や耕起など、この農場のほぼすべての仕事を学び、こなしました。
高橋 僕が派遣されたのは野菜農園で、常時10人前後の働き手がいて、それが農繁期には臨時雇用の人たちを含めて70人以上になります。一年目は、肥料をまいたり、潅水、中耕、レタスの移植が主な仕事で、二年目は、パッキング施設内で出荷作業の仕事をしていました。時には、自分でトラックを運転して出荷もしていました。
アーロン アメリカの食べ物で、何か好きなものはありましたか?
高橋・倉田 アメリカとはちょっと違うかもしれませんが、TEX-MEX料理が印象深かったです。特にタコスなんか好きでした。アメリカというと、そうですね、サンクスギビングデーの料理が好きでしたね。ターキーやスウィートポテトが美味しかったのを覚えています。それ以外では、アーティチョークのピクルスやオリーブが個人的に好きでした。
アーロン アメリカについてなつかしく思うことはありますか?あるいは、良いなとか、変だなと思ったことは?
有村 家族への愛情表現がとてもストレートで良いなあと思いました。それと一番の思い出は、ミュージカルを見に行ったこと。
倉田 挨拶をするときの笑顔が良いですよね。あの挨拶からのコミュニケーションが懐かしいです。それと、ホストファミリーにはとても良くしてもらいました。夜一緒に勉強したり、ジムに行ったり、サッカーやったりと、本当に楽しい思い出がいっぱいあります。
高橋 ファミリーレストランでは、どこでもドリンクがおかわり自由なことにビックリしました。
アーロン それでは最後に、将来の抱負をお願いします。
有村 これからは父とともに農業をしていき、アメリカで身につけた知識や経験を活かし、地域農業の活性化に努めていきたいです。
倉田 僕は、農業が環境保全や世界平和のキーポイントになると思っています。今やりたいことはいっぱいあるのですが、ひとつ大きな柱をいうならば、本当の日本の農業を次に世代に伝えて行きたいです。
高橋 両親が農業を営んでいるので、そのあとを継いで規模拡大をしたいと思っています。もともとアメリカに行く前の自分には農業の経験がほとんどなかったので、全てのことが勉強になりました。特に仕事に関する取り組み方、例えば、効率を重んじる考え方などが、今後役に立つのではないかと思っています。
有村さん、倉田さん、高橋さん、ありがとうございました。ますますのご健闘、ご活躍をお祈りしています。(インタビュアー: アーロン・キングスベリー)

(First published on www.myfood.jp.)

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JAEC参加者のための帰国祝賀会

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海外から戻ったカウボーイ姿の若者